Hokiichi Hanawa(塙保己一)
円谷英二、杉原千畝、いずれもGoogle Doodle にも登場したスーパージャパニーズであることは疑いないが、そのDoodleに3年前に登場した異色のスーパージャパニーズがいる。松平定信をして人にあらず、ヘレンケラーをして最も尊敬する、と言わせしめ、YahooやGoTo.comを研究していたころの初期のGoogleにベンチマーキングされた日本人、塙保己一その人である。中学生の頃はその意味すら不明だった懐かしの群書類従を編纂した全盲の学者の存在は約300年後のGoogleの誕生に大きなきっかけを与えたと言える。日本の出版業の基礎を作ったとも言える日本人の魂が世界の時価総額トップ級の会社の精神的支柱にもなったと考えると痛快極まりない。
思えば、Yahooに最初に投資したセコイアキャピタルのマイクモリッツも元々はタイム誌の記者、ソフトバンクの孫さんも出版からビジネスが始まっている。出版はビジネスの母。
さて、もちろんだけれども、東京都渋谷区と埼玉県本庄市に記念館などがある塙氏の遺産を我々が観光コンテンツとして利用しない手はないだろう。パラリンピックにはパラリンピアンとともに多くの支援団体が事前事後含めてやってくる。渋谷区と本庄市にとっては滅多に訪れないチャンスになる。
塙氏本人は後に【人間Google】とまで評されることはさすがに予期していなかっただろうけれど、サリヴァン先生やヘレンケラー、ラリーペイジやセルゲイブリンに尊敬された日本人として自らの遺品が現在の日本に役立つならば、どんどん使ってね、と言うに違いないと思う。
もうすぐ未来がやってくる。