Tomoyuki Yamashita(山下奉文)
何度か本グループでも言及していることに、当該国の教科書に載っている日本人には大きな価値がある、ということがある。インドシナ半島ではマレーのハリマオと呼ばれ、誇張があるようだが、シンガポールの英国守備隊のトップ、パーシバルに対する、YesかNoか、の言葉が一人歩きしてしまった、フィリピンの教科書に載るスーパージャパニーズ高知出身の山下奉文元陸軍大将は、戦後まもなくの絞首刑を経て東京・多摩霊園で永遠の眠りについている。当社のクライアントにもフィリピンでビーチリゾートを全体の事業の一部として運営しているファミリーがいるが、彼らのパーティなどに参加した際にも現総理などを除けばやはりジェネラルヤマシタは圧倒的な知名度であることは疑いようがない。トレジャー伝説が面白おかしく語られる一方で、戦時中ゆえ致し方ないとしても昭南島時代のシンガポールで起こってしまった事件も含め、元大将の悲喜交交の人生に、どうせならフィリピンのお金持ちと共に時折想いを馳せたいと思う。