日本人のはなじみの深い「道」。華道や茶道ほどの広がりはないものの、日本に1万人以上の大ファンがいる道がある。それが「香道」です。香道の聞香会は、英語ではIncense Smelling Ceremonyと名付けられています。立ち上る香りのなかで古典的な詩歌や故事、情景を鑑賞する、文学性・精神性の高い芸道である香道は、室町時代足利家から本格的に始まったとされています。一定の作法のもとに香木をたき、香りを「かぐ」とはいわず「聞く」と表現するなど、その独自の香道文化は平安時代から今日までしっかりと継承されてきています。